【なろう系】読者とモノカキそれぞれの視点でおもうこと
最近知ったんですが、【なろう系】なる小説のジャンルがあるそうな。
ぐーぐる先生にお問い合わせした所、一番上に出て来た某大百科があったので、その内容を引用すると・・・
1)主人公が何らかの理由で異世界へ転生・転移する
2)序盤で主人公がチートと呼ばれるほどの力を得る。努力を必要としないことが多い
3)ありふれた知識、能力でも異世界では英雄に等しい活躍ができる
4)ゆく先々でヒロインを助けてモテてハーレム作り
5)とにかく作品名が長く、作品名だけで内容がわかってしまうことが多い
6)ゲームの中でもないのにステータスやレベル、スキルなどがある世界観
・・・・・・だそうです。
なるほど、昨今のラノベだとよくあるパターンなのかな?
これ見て思ったのは、なろう系とやらは別にいいじゃんって話。
これだと語弊があるな
要はね、上記のテンプレを踏襲してても面白い物は多分面白いんだよね。
例えばログホライズンとかSAOとかオーバーロードとか。
これでもいわばテンプレの中に嵌ってますよね。
まあSAOとかは私らの年代のオッサンだと、アノ作品のパク・・・・・・いや、オマージュだろうなってすぐわかるけれど。
他にも例えばとあるシリーズとか、古いとゼロ魔とかもそうだよな。
けど商業作品として売れ続けたり一定以上の評価を受けた作品ってのは、概ね文章力が安定している。
けど【なろう系】と言うワードを揶揄としてブツける作品ってのは、おそらくこの文章力って所が平均以下なんだよね。
ここで話しが少し逸れるけれど、私も手慰みでクソみたいな二次創作をハーメルンで書いてますが、感想では称賛もあれば批判や鋭いツッコミも多いです。
で、この批判的なコメントの扱いなんですけれど、ワタシ個人で言えば嬉しいと思っています。
意識高い系を気取ってる訳じゃ無く、ホンネでね。
というのも私がオリジナルをほとんど書かずに二次書いているのは、まあ原作が好きなこともそうだけど、書いた作品をひとさまの目に触れさせて褒めて欲しいからなんですね。
仕事が割と忙しい人間で、ストレスも溜めがちな私と言う人間のいいガス抜きがそれなんですよ。
もっとオレを褒めてくれ・・・・・・みたいな? スラムダンクのフクちゃん的アトモスフィアですわ。
気ちイイでしょ? 褒められたら。
けどね、ひっじょーにワガママな話ですが、「作品おもしろかったです!」ってコメントもらっても「ふーん・・・・・・」としか思わないんですよね。
偉そうな奴だな私。
何というか面白いと言ってくれるのは嬉しいんですが、ドコが! 面白かったんですかね? って所を知りたい訳。
少なくとも自分が小説書くときは、色々なネタを仕込みます。
笑いのって意味じゃ無く、例えば伏線とかそう言うギミックの事。
だから〇〇だから面白かった! ってリアクションが嬉しいのだ。
当たり前でしょ。仕掛けに魚が掛った時の釣り人の感覚だもの。
逆、だからこそ〇〇だからツマンネー! ってコメントも歓迎なの。
なるほど、だからこの人には刺さらなかったのか・・・・・・とか!
ああ違う・・・気持ちはわかるけど後一歩伝わってねえ~・・・・・・とか!
つまり批判的であったとしてもこっち的には収獲がある訳だ。
要はコールアンドレスポンスが成立している状態が気持ちいいんだよね。
翻ってどうさ。
なろうを色々見ていると、あそこは否定的なコメントをつけた途端、信者が叩きに来るそうな。
そして批判コメントを作者への人格否定だ、だの。
なら自分で書いてみろ、だの。
それで作者のモチベが下がったらどうするの、だの。
こんな風に叩かれるらしい。
この辺で話を本筋に戻すと、なるほど【なろう系】って多分、こういう様式美も含めて【なろう系】なんだろうね。
つまりね、出版社、作者、読者が足並みをそろえてバカになろうとする一連の流れこそが【なろう系】って訳だ。
私がヒット作が文章力があると述べたのも、自作品のコメントが欲しい云々を語ったのも、【なろう系】云々に関係するんだわな。
流れがどうであれ、まず拙い文章でもそれなりに売れちゃう土壌が出来たのが問題。
いや、なろうで書籍化した作品のほとんどが爆死だと思うよ実際。
それでも雨の後の竹林にタケノコがもっさりはえるが如く、なろうランキングを見れば書籍化しました! って文言が列を連ねている。
だからまあ売れた売れないとかは別として、出版社は安いコストで大量生産し、その中の1割でも当たったらラッキー戦法をしているんだろうさ。
詐欺師に”千みっつ屋”ってのがあって、それはバカでも引っかからんだろう詐欺の手口でも、1000回やれば3人は引っかかるだろうって意味なのね。
まあオレオレ詐欺とかがその典型だけども。
出版ビジネスも今はそうなっているんだろう。
で、作者側の方だけど、こっちはもう完全に割り切っているね。
書籍化目的として分析しながらやっている。
それはなろうランキング見れば一目瞭然だ。
だって全部パクってパクり返してだもの。
例えば悪役令嬢とか、ざまぁ系とか、流行ると一気にランキングに類似作品が並ぶでしょ。
何故かってそりゃランキングに並ぶ要素があるからだよ。
例えばオバロが流行れば人外転生増えたりとかさ。
モロに設定パクってるバカも多いけど、美味い事設定をお借りしてます範疇で収まっているのもある。
じゃ作者が元作品に啓発されて書いたかと言えばそうじゃない。
だって中身が劣化とかゴミばっかだもの。
元の作品が面白いなら、コピー作品が目に触れても、じゃ元作品読めばいいじゃんってなるわ。
そう思う理由は、設定を借りた作品なのに、自分なりのオリジナリティが加えられてないからさ。
いやぶっちゃけるとファンタジーなんてモンはさ、さかのぼれば洋物だとトールキンとか、日本だとロードスとか色々あるじゃん。
エルフなんて神話系には精霊扱いでしかないのに、トールキンが現在認知されている美男美女で保守的で長耳で能力が優れたってキャラにしたんだよね。
ホビットに至っては彼のオリジナル種族だし。
だから創作作品でホビットって使ったらダメよ。
何を言いたいかと言えば、設定パクりとか言ったら、極論だがファンタジーは書けませぬって話よ。
ドラクエやFFにしたって、作った人は大なり小なりその辺の影響受けてるだろうし。
言いだせばキリがないんだ。
けどね、なろうランキングってのはオマージュですらないから邪悪なの。
パクりとオマージュの違いは、シンプルにそこにリスペクトのあるなしなんだ。
リスペクトするって事は改悪は絶対にしないんだよ。
ちなみに平安時代のビッグネームである源 頼光を女体化した挙句、ヤンデレで誰でも息子呼ばわりした上ですぐ号泣するキャラにした某きのこは許さない。お前のオマージュはリスペクトが無いゾ。
すみません呪詛が漏れました。
話を戻せばなろうランキングが同時期に劣化コピー作品が並ぶのは、単純にそうすればポイント稼げるって事を作者が理解してやってるからに尽きる。
その証拠は作者の投稿作品を見ればわかる。
大概、未完結の大量の作品があるから。:
エタってる理由はウケなかったからだよ。
あ、これ稼げない→ブン投げる。
後は同時期に複数作品を投稿する作者もそうかな。
そして概ね、その手の作者は上位にいます。
そりゃ文章力も大した事はないさ。
キンキンキンキンキン! とか
よっこらフォックスとか言っちゃうさ。
この月なんとかって奴とか白い石のなんとかって作者は特に節操ないから笑っちゃう。
完全に開き直ってパクりに行くからねえ。
とは言え、それでも金出して買っちゃう信者がいるからこのサイクルは無くならないんだけども。
これをある程度解決できる方法はあるんだよ。
絶対やらないと思うけど。
で、どうするか。
ハーメルン方式の採点に変えりゃ一発だよ。
ハーメルンは加点原点は±10点を投じれるからね。
で、平均が8以上だっけな? になるとゲージが赤く表示される。
こうするとね、クソみたいな作品はほんとに酷い点が付くんだよ。
けど私的にはこれ大賛成だな。フェアだし。
IPをきちんと管理できるなら、工作もし辛いだろうし。
加点のみだと組織票とか作者同士の相互加算とかランキング操作がし放題になる。
減点出来る方式でも極論、アンチが荒らす目的で同じ事ができちゃうさ。
けど少なくとも加点だけの時みたいなやったもん勝ち状態ではないよね。
ついでに言うと、このマイナスポイントとか酷評はさ、クソ!って思うけど、じゃ赤いバーにしてやらぁ!ってモチベにもなるんだわ。
そら現在のなろうのランカーとかその信者は拒否反応起こすだろうね。
おそらく現在のランキング上位が軒並みマイナスポイントの嵐になると思うから。
でも本来、この手のサイトはそれが自浄作用になってたはずだよ。
叩かれて、駄目なとこを作者が理解して昇華させたなら、読者はバカじゃないから褒めてくれるんだわ。
けど批判扱いされるでしょ今。
馬鹿でしょ完全に。
商業作家見てみればわかるでしょ。
ユーザーは金出して視聴したりBD購入するんだよ。
だから適当な内容だと怒りが沸いてくる訳。
当たり前でしょゴミを売りつけられたって思えば。
そうやってユーザーにダメを突き付けられると、制作側は製作費を回収できんわけだ。
だから利益の見込んだ上でギリギリ予算を削るせめぎ合いをしながら、出来るだけユーザーが満足できるラインを越える様な作品を提供しようと頑張る訳だ。
だって営利なんだから、儲けないと次が無いんだよ。極論。
で、現在はアマチュアであろうと、書籍化狙っているなら、当然そっち側の立場に片足突っ込んでる訳。
だって書籍化したならその作品にお値段が付く訳だもの当然だろ。
ほならね、批判なんてぶった切ってる時点で意識が低いと言わざるを得ないんだよね。
やーだって、酷評されたらスルーしてもいい訳だし。
過剰反応して反論する作者もいたりしてさ、それって図星を指されて顔真っ赤ですって自爆してるのと一緒だもの。
それこそキンキンキン!の作者がそれだからね。笑っちゃう。
ま、ハーメルン方式を取り入れられたなら、多分作者も自分の作品を少しは良くしようと努力する……いや、せざるを得なくなると思う。
そのね、なろうでも売れた作品が何故なろう系なのに成功したか、整理すればテンプレだろうが、文章が、この場合情景描写や心情描写がきちんと書けている。
その上でオリジナリティがあって類似作品と比べても差別化がきちんと出来ている。
つまりはそう言う事だと思うの。
なので私はなろう系はあってもいいと思うが、向上心の無い作品に関しては、侮蔑の意味を込めて「なろう系かよ^^」と言ってもいいと思いますって話。
あとね、書籍化作品は書籍化タグを義務にして、システム的にランキングから弾かれる様にした方が良いよ。
ただの節操のない宣伝でしかないからさ。
せめて新人サンが日の当たる環境用意してやんなよ。
っておもいマス。